ストレス社会の中で生きている現代人の中には、不安症で思い悩んでいる方も少なくありません。
不安症とは様々な恐怖感や、将来への不安感などが引き金となって起こる症状ですが、放置しておくと危険な状況になってしまうことから、一刻も早く治し方を知っておく必要があります。
そこで今回の記事では、この不安症の具体的な原因や症状、うつ病との違い、さらには治し方など色々な情報についてまとめて解説していきましょう。
不安症の治し方:「原因を知る」編
まずは、不安症になってしまう主な原因について解説していきます。
不安症の発症の原因として先ほどあげたのが、恐怖感や将来への不安感などですが、実を言うと、これらのほかにも数多くのことが原因としてあげられます。
身体的な原因
たとえば、身体的な原因としては下記のようなものが代表的と言えるでしょう。
- 心不全・不整脈をはじめとする心臓の疾患
- 副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)や甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)
- ぜん息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの肺疾患
このうち、副腎皮質機能亢進症とは、腎臓の上部分にある臓器の副腎皮質が異常をきたしてしまう病気です。
副腎皮質はストレスへの対処を担当することが多い臓器であるため、この臓器の疾患は現代人にとってはポピュラーなものへと変わりつつあります。
そして甲状腺機能亢進症とは、甲状腺の働きが過剰になってしまう疾患のことです。
薬物の使用による原因
不安症の原因は、身体的なものだけではありません。
不安症には、薬物の使用によるものも大きくかかわってきます。
一例をあげていくと、下記のようになります。
- アルコールの摂取
- アンフェタミンなどの薬物の摂取
- カフェインの摂取
- コカインの乱用
- ダイエット製品(ガラナやハーブなどを含有するもの)の使用
- コルチコステロイド等を含む処方薬など
これらの薬物を使用していると不安症の原因となるわけですが、読者の方々の中には「アルコールも薬物に含まれるのか」と驚いた方もいるかも知れません。
たしかに、様々なお酒が世間一般に広く販売されていますが、お酒に含まれるアルコールは脳内のドーパミンの放出を促す作用を持っています。
こういった点においては覚せい剤や、上で紹介しているコカインと同じ作用を引き起こすと言えるため、現在では薬物として認知されています。
カフェインについても過剰に摂取すると、強い不安感が生じるなどの副作用が起こるため、コーヒーの飲み過ぎには注意が必要と言えるでしょう。
不安症の治し方番外編:うつ病との違いは?すぐ治ったりする?
不安症は上述したような疾患にかかったり、薬物の摂取により不安感を抱く症状を言います。
他方で、うつ病の場合は、脳機能に異常をきたして色々な症状が出てしまうのが特徴です。
一例をあげると、うつ病になってしまうとセロトニンなどのホルモンの分泌が減少してしまい、結果として精神状態が不安定になったり、意欲が低下したり、食欲が低下したりする症状が長く続くようになります。
このように不安症は身体的な疾患や薬物の摂取などが要因ですが、うつ病の場合では、脳機能に異常が発生して起こるという違いがあります。
なお、不安症とうつ病の完治までの期間ですが、不安症の場合は6ヶ月から12ヶ月、うつ病については3ヶ月から6ヶ月くらい必要と言われています。
もっとも、これは一定の目安ですから、個人差があることは言うまでもありません。
また、不安症とうつ病は併発することもあるため注意が必要です。
大きな不安を抱くあまり、それが脳に悪影響を与えてしまい、うつ病へと発展してしまうというわけです。
また、逆にうつ病にかかってしまい、落ち込みを改善するためにアルコールなどの薬物に頼る日々が続いてしまうと、今度は不安症のリスクが高まります。
不安症の治し方:症状とチェック項目編
続いて、不安症の治し方を学ぶための前段階として、症状についても把握していきましょう。
具体的な症状を知ることで、早い段階で不安症の治し方の実践へとつなげられるはずです。
また、本項では不安症のチェック項目についても掲載していきます。
ご自身に当てはまるものがあるかどうか、一度確認してみてください。
不安症の主だった症状
まずは、不安症の主だった症状について確認していきます。
不安症の典型的な症状としては、下記のようなものがあげられます。
まずは、精神的な症状から見ていきましょう。
精神的な症状の典型例
- 漠然とした不安感がつきまとう
- 神経が過敏になってしまう
- 緊張した状態が長期間にわたって続いている
- 以前よりも落ち着きがなくなる
- なにかに集中して取り組めなくなる
- 注目されることに恐怖感を感じるようになる
- 他人とどのように接したらよいかわからなくなる
また、身体的な症状としては下記のようなものがあげられます。
肉体的な症状の典型例
- 肩こりや筋肉のこりが続く
- 動悸が続く
- 胸部への痛み、もしくは不快感が続く
- 腹部への違和感が突然襲ってくる
- 吐き気をもよおすことが多くなる
- 急な発汗がある
- 身体の震えが生じる
- めまい、ふらつきが生じる
- 息切れ、息苦しさに襲われるようになる
- 頭痛に悩まされるようになる
肉体的な不安症の症状については、上記のとおりです。精神的な症状よりも、より多くの症状があらわれることが特徴的と言えます。
不安症のチェックリスト|しっかり確かめて治し方へ結びつけよう
次に、不安症の症状のチェックリストについても確かめていきましょう。
ご自身に当てはまるものがあるかどうかをしっかり確認して、不安症の早期認識と適切な治し方へと結びつけてください。
不安症のチェックリスト
- 誰かと雑談することが苦痛に感じるようになった
- 他人と食事をすることに、なぜか恐怖感を覚えるようになった
- 自分のうわさ話をされているように感じることが多くなった
- 人前で文章や文字を書くときに、手が震えてしまうようになった
- 電話を取ることが苦痛に感じる、または取れなくなるようになった
- 就寝時に強烈な緊張感や、不安感を覚えるようになった
- 仕事、家庭生活、学校生活に問題が生じるようになった
- 通勤や外出などで電車に乗れなくなった
以上、不安症のチェックリストですが、上記項目に当てはまる点がある方は要注意です。
後述する不安症の治し方を試して、早い段階での治療につなげてください。
不安症の治し方:親でも自力でもできる治療法編
最後に、不安症の治し方について2点ピックアップして解説していきます。
どちらの方法も非常に効果的な不安症の治し方ですので、ぜひ実践してみてください。
薬物療法
最初に紹介する不安症の治し方は、薬物療法によるものです。
そして、この治し方における治療薬としてよく用いられるのが、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と言われるうつ病用の治療薬です。
SSRIとは、先述したセロトニンの働きを強めてくれる薬で、不安感を改善してくれる効果が認められています。
また、不安感のほかにもさびしさや気分の落ち込みなどにも効果があるため、不安症で苦しむ方々にとっては、日常の様々なシチュエーションで役に立ってくれます。
ただし、このSSRIには多様な種類があるため、専門のクリニックなどで医師とよく相談してから、ご自身に見合ったものを処方してもらうことが大切です。
しっかりとした治し方を実践するためにも、自分に見合った治療薬を出してもらいましょう。
ちなみに、一回の受診で自分の不安症に合致した治療薬が見つかるとは限りません。
前述のとおり、SSRIには色々な種類があるため、少しずつ試しながら自分の体質に合ったものを選んでいく作業が必要です。
信頼できる医師のもとで、根気強く探しあてましょう。
認知行動療法
次に紹介する不安症の治し方は、認知行動療法を行うというものです。
認知行動療法とは、自分がそのときに感じている認知、つまり思考や感覚を正常な状態に戻すための知識やテクニックを身につけるための治療法です。
たとえば、突如として強い不安感に襲われたときに、「まずい!まずい!まずい!」と焦ってしまったり、「この不安はどんどん大きくなる一方だ。もうダメだ」と絶望感を覚えてしまっては、負のスパイラルにおちいってしまいます。
しかし、実を言うと不安感は最初の5分間がピークとなり、あとは徐々に横ばいになっていき、やがて収束していきます。
このような知識を有していると、急な不安感に襲われたときでも冷静に対処できるはずです。
また、一度知識やテクニックを習得してしまえば自力でも実践可能ですし、親や友人がそばにいれば適切な方法で助けてくれます。
ちなみに、この認知行動療法についても、専門の病院などで医師から指導を受ける必要があります。
不安症の効果的な治し方を探している方は、ぜひ一度受診して認知行動療法を習ってみてください。
不安でたまらない!不安症の人は治し方を実践して早期改善しよう
今回の記事では不安症で悩む方々へ向けて、不安症の主だった原因やうつ病との違い、あらわれやすい症状、そして治し方について解説してきました。
不安症は現代を生きる私たちにとっては誰にでも発症しやすい症状の一つですが、万が一、症状があらわれたとしても、適切な治し方を実践することで快方へと向かいます。
不安症で苦しむ方々の多くが本記事で紹介した治し方を試してみて、少しでも改善していただけたら幸いです。

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